ゲームブックの歴史:アドベンチャーゲームブック「火吹山の魔法使い」・ペーパーアドベンチャー・「ドルアーガの塔」3部作ほか
2017年1月24日 更新

ゲームブックの歴史:アドベンチャーゲームブック「火吹山の魔法使い」・ペーパーアドベンチャー・「ドルアーガの塔」3部作ほか

ゲームブックの元祖とされるアドベンチャーゲームブック「火吹山の魔法使い」、日本のゲームブック史上最高傑作とも言われる「ドルアーガの塔」3部作といった日本のゲームブックの歴史を振り返りましょう。

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アドベンチャーゲームノベル「竜の血を継ぐもの」

アドベンチャーゲームノベル「竜の血を継ぐもの」

著 : 中河竜都 / 絵 : 高橋正輝 / 項目数 : 440 / 2004年 ISBN 4-7893-0134-6
孤児院とは名ばかりの奴隷市場から逃げ出し、冒険者となったレイラ・ヴィーク。彼女の心残りは、ともに逃げようと誓った少年エリック・カーンとはぐれたきりになってしまったこと。

誰よりも勇敢だったエリックは、その優秀さから「竜の血を引く」と噂されていた……。旅の中でローレンシア王国を訪れたレイラは、イアン王子が行方不明となったという触れ書きを目にする。王子の顔は、エリックにそっくりだった。

双方向型である本作は、一度倒した敵は再戦時には強さが2倍になり、その次には3倍になるという処理を行う。

公式にはコメントされていないが、1987年に東京創元社から刊行された古川尚美によるゲームブック『ドラゴンバスター』のリメイク作品である。物語や登場人物はまったく別のものだが、項目の構成や劇中の謎かけなどはほぼそのままである。
(出典:Wikipedia「アドベンチャーゲームノベル」)
ゲームブックの愛好者がいなくなったわけではなく、2001年に創土社が『アドベンチャーゲームノベル』シリーズと銘打ってゲームブックの出版を開始し、人気の高かった作品の復刊やそのような作品に関連する新作の発行を行っている。

「ソーサリー」シリーズ全4巻も2003年から順次復刊された。同社はJ・H・ブレナンの「グレイルクエスト」シリーズをも大幅な改良とともに復刊している。『送り雛は瑠璃色の』や『展覧会の絵』といった国産の名作ゲームブックも創土社が復刊している。

それだけではなく、創土社は『ドラゴンバスター』のリメイクである『竜の血を継ぐ者』や、公募作品である『魔人竜生誕』など、新作の刊行にも余念がない。

また、扶桑社も2005年に『火吹山の魔法使い』と『バルサスの要塞』を復刊した。ゲームブックとは異なるが書籍形式の対戦ゲームである『ロストワールド』を日本向けにアレンジした『クイーンズブレイド』も2005年にホビージャパン社より出版され、順調にシリーズを展開している(2009年現在)。 2006年にはゲームブックのシステムをコンピューター上で忠実に再現した『蠅声の王』が、美少女ゲームアワードのニュージャンル賞を獲得した。
デジタライズド・ゲームブック『蠅声の王』

デジタライズド・ゲームブック『蠅声の王』

『蠅声の王』(さばえのおう)とは2006年4月28日にLost Scriptから発売された18禁アドベンチャーゲームである。
初回版にはオリジナル六面ダイス2個・記述用ステータスシート封入。

本作はゲームブランド「Lost Script」のデビュー作。「デジタライズド・ゲームブック」と銘打たれたジャンル通り、良くも悪くも『ゲームブック』を忠実にデジタルゲーム化したかような作品となっている。その一風変わったゲーム性が評価され、『美少女ゲームアワード2006』にてニュージャンル賞を受賞した。
(出典:Wikipedia「蠅声の王」)
コンピュータゲームの一ジャンルであるサウンドノベル(またはビジュアルノベル)は、ゲームブックの影響を受けたものであり、画像や音楽による演出やゲームブックでは難しいマルチストーリーやエンディングを盛り込んだものとなっている。
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