2017年3月28日 更新
永遠の名作、スターウォーズ・エピソードⅣ「新たなる希望」。初版VHSビデオの日本語字幕、そのヤバ過ぎる翻訳センスとは!
スターウォーズ・エピソードⅣ「新たなる希望」の初版VHSソフトの日本語字幕翻訳について、もう一度振り返ってみたいと思う。
今では当たり前となっている訳語が、まだ定着していなかったこの時代。初めて自分の家で眼にしたスターウォーズに、まさかこんな日本語字幕が!?
この当時、「理力」の他に「原力」という訳語が使用される場合もあった。
これも現在では完全に「フォース」に統一されている。
現在では、もはや英語の通り「フォース」が一般的だが、この初版VHSの頃は、まだまだ英語表記をそのまま受け入れる感覚が無かったようだ。
そのため、他の翻訳では「原力」という?な訳語が使用されるなど、様々な日本語表記への努力と試行錯誤が行われていた形跡がある。
次に紹介したいのが、登場キャラの言葉使いだ。
まだシリーズ全体の感じが掴めていないためか、現在の視点から見ると?なセリフ回しが、結構多いことに気付く。
まるで時代劇の様な古臭い言い回しが多かったり、「えーっ、このキャラはこんな話し方しないよ!」というのが随所に見られるのが困り物だ。
現在では、「私を疑うのか」と非常にシンプルな字幕となっている。
現在の字幕では、「お急ぎのようだから、早く乗ってくれ」。
やっぱり皮肉を込めて、若干丁寧に言っていることが判る翻訳になっているようだ。
現在の字幕では、「ポンコツだ」。
どちらも、けなしているのには違いが無い。
原語では「プロトン・トーピード」となっているこのシーンのセリフ
ここは、キャラの言葉使いとは趣旨が外れるのだが、どうしても紹介しておきたいシーン。
このシーン、実は「プロトン魚雷」が正しいのだが、何故かこのビデオでは「爆雷」と訳されている。
さて、どうだろうか?見てて頭がクラクラして来そうな、これら当時の日本語訳が持つ、独特の言葉のセンス。
果たして劇場公開フィルムにはどの様な訳語で出ていたのやら?当時劇場で鑑賞して、覚えておいでの方がおられたら、是非情報提供して頂ければ幸いです。
もはや有名過ぎるベイダー対オビワンの決闘シーン。
ここで、このVHSソフトの、日本語字幕翻訳以外の見所を一つ紹介しておこう。
これは、もはや有名過ぎるベイダー対オビワンの決闘シーン。
シリーズを追う毎に派手になって行く、ライトセーバー同士のアクションシーンだが、公開当時のバージョンで見ると、今となってはかなり地味な印象を受ける。
だが、現在の特別編とは違い、ライトセーバーの光線が後から足されていないため、一部で光線の合成が消えてしまっているカットが存在する!
画像の通り、完全に光線の処理が消えているカットなのが判る。
このシーン、実は現在のバージョンでも完全には修正されていなかったりするので、ここは要チェックだ!
「May The Force Be With You」の訳語
最後に、ファンなら誰でも知っているであろう有名なセリフ、「May The Force Be With You」。この訳語部分を紹介して終わることにしよう。
今でこそ、「フォースと共にあらんことを」や、「フォースと共にあれ」以外の訳は考えられないのだが、前述した様にこの時代は、「フォース」の訳語自体がまだ定まっていない時期。
ちなみに、この初版VHSでは基本的に「理力」と訳されているのだが、各シーンで微妙に「May The Force Be With You」の日本語訳の言い回しが異なっている。
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