【音速の末脚】フサイチコンコルド
2016年11月25日 更新

【音速の末脚】フサイチコンコルド

フサイチコンコルドその持ち合わせた個性がゆえに、ファンも多かった馬である。そして、たった5戦でターフを去ってしまった。その姿はまさに音速のコンコルドのようだった。

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フサイチコンコルド - Bing images (1558400)

ダービー後は、2冠目を狙い菊花賞を目標とする。しかし、虚弱体質は相変わらずで、ステップレースとしていた京都新聞杯を予定していたが、調整が間に合わず翌週のカシオペアSへ出走。ここで2着と初黒星となる。続く菊花賞では直線抜け出すもダンスインザダーク、ロイヤルタッチに交わされ3着となった。その後は脚部不安を発症しわずか5戦での引退となった。

種牡馬時代

フサイチコンコルドは1998年から種牡馬となり、社台スタリオンステーションとブリーダーズ・スタリオン・ステーションで繋養された。種牡馬としてはブルーコンコルド(東京大賞典・JBCスプリント・マイルチャンピオンシップ南部杯などG1を7勝)、バランスオブゲーム(弥生賞・毎日王冠・中山記念など重賞を7勝)、オースミハルカ(エリザベス女王杯2年連続2着、チューリップ賞・クイーンステークスなど重賞を4勝)などを輩出している。
ブルードメアサイアーとしての産駒も2006年より競走馬として走っており、2009年にジョーカプチーノがファルコンステークスとNHKマイルカップを制し、ブルードメアサイアーとしての重賞競走初勝利を記録している。
2011年10月、シンジケートの解散にともない種牡馬引退が決まり、余生を送るため青森県の太田ファームへ移動したが、現地生産者からの要望があり、2013年時点でも種牡馬として供用されていた。

おわりに

わずかキャリア3戦でのダービー制覇この衝撃は今でも忘れられない。また、対照的だったのが2着ダンスインザダーク騎乗の武豊騎手だ。この当時数々のG1を勝っていたトップジョッキーだったがダービーは勝てずにいた。そんな中最大のチャンスが訪れていたはずである、しかし音速の末脚に屈する事となった。この辺が競馬の面白さであり難しさなのかと痛感させられたそんなレースだった。そして、虚弱体質に悩まされながらも競走馬の頂点に立ったフサイチコンコルド凄さは私の記憶から消えることはないだろう。
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