児童文学ではありますが、題材が海賊の財宝で、海賊も出てきますから、不道徳な挙動というのも無理はありません。逆に、ジョン・シルバーが悪ければ悪いほど、ジムの純粋さが前面に出て、読んでいる子供たちはハラハラしながらページをめくっていたのだと思います。
原作者のロバート・ルイス・スティーヴンソン
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イギリスのスコットランド、エディンバラ生まれの小説家、冒険小説作家、詩人、エッセイストである。弁護士の資格も持っていた。「スティーヴンスン」「スティーブンスン」とも表記される。
2人の子供がいる女性と結婚しましたが、その子供に聞かせるために書いたものという事ですから、実の子供ではなくても、愛情を注いでいた様子がうかがえます。
その後「ジキル博士とハイド氏」、「新アラビア夜話」などの名作を多く出版しました。
その後「ジキル博士とハイド氏」、「新アラビア夜話」などの名作を多く出版しました。
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この「宝島」以降、片足で肩にオウムが止まっている海賊のイメージが定着したと言われています。確かにその後の多くの作品でも、海賊というと片足だったり、手がフックになっていたりします。そして海賊船には必ずオウムが乗っています。
大胆な演出は、家なき子も手掛けた出崎統
テレビアニメの草創期より制作現場に入り、1970年に26歳で『あしたのジョー』(テレビ版)を監督。『エースをねらえ!』『ガンバの冒険』『立体アニメーション 家なき子』『宝島』『ベルサイユのばら』『あしたのジョー2』など1970年代~1980年代のテレビ/劇場版アニメをはじめ、67歳で死去するまでにテレビシリーズ、劇場用映画、OVAアニメを30タイトル以上監督した。全キャリアを通じ、作品発表のインターバルが1年以上空いたことは稀で、ときには2本以上のテレビシリーズ監督(チーフディレクター)を掛け持ちしたこともある。
スポーツ物の印象が強いのですが、家なき子や宝島などの、いわゆる名作と言われるお話も多く手掛けています。アニメとしては、「家なき子」と「宝島」の2作続いて出崎統作品が放送されました。
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ジョン・シルバーのその後「夕凪と呼ばれた男」
一等航海士になったジムが、ジョン・シルバーのその後を語る作品が、宝島メモリアル「夕凪と呼ばれた男」として、数分間の短編アニメとして、ほぼ同じスタッフで制作されています。
ジムは、少年の頃の夢を実現して、立派な船乗りになります。ジョン・シルバーやグレイなど、宝島を巡ってであった人々の、様々な生き様をみて、男として成長した姿でした。
ジムは、少年の頃の夢を実現して、立派な船乗りになります。ジョン・シルバーやグレイなど、宝島を巡ってであった人々の、様々な生き様をみて、男として成長した姿でした。
アニメ「宝島」の最終話にも、その後のジョン・シルバーの姿が描かれています。「その気になったら、俺たちはまだまだ飛べるんだ」というセリフが印象的です。
宝島 第26話 フリントはもう飛べない - YouTube
宝島 26話
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このアニメ「宝島」を最後に、日本テレビ系の日曜18時の子供向け番組は終了します。ジョン・シルバーとともに、一つの時代の変わり目を感じました。