9月に入り、秋を意識しだすこの頃。夏の風物詩のひとつ「ビアガーデン」が姿を消してしまう…そんなこの頃。
先月、横浜市の「餃子の酔葉」さんで開催されていたビアガーデンに伺いました。このビアガーデンは何と、ビートきよしさんが企画されたものです。ビートきよしさんといえば、「ツービート(TWO BEAT)」!!ビートきよしさんとビートたけしさんによる「ツービート」は1972年に結成された2人組漫才で、1980年前後にかけて社会現象になった漫才ブームを牽引した存在です。
【80s】 懐いお笑い ツービート 伝説の漫才
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ビートたけしさんはその後、本名の「北野武」としても活動を始められ、映画監督としても活躍をされておりますが、お二人は解散したわけではなく、各々がそれぞれに活動しながら今に至る…そんな程よい距離感のお二人だと勝手に思っております。
まさか、ビートきよしさん御本人とお会いできるとは思っていなかった自分の緊張たるや…(汗)そんな緊張でガチガチの私にも気さくに話しかけてくださるビートきよしさんのお人柄の良さたるや。ありがとうございました(感涙)
まさか、ビートきよしさん御本人とお会いできるとは思っていなかった自分の緊張たるや…(汗)そんな緊張でガチガチの私にも気さくに話しかけてくださるビートきよしさんのお人柄の良さたるや。ありがとうございました(感涙)
その会話の最中、「漫才は関西弁でも標準語でもいけるけど、やっぱり関西弁かなあ…落語はやっぱり江戸だから、関西弁だとちょっと違うかな」というやりとりがあったので、そこから民俗コネタをば。
漫才。これは以前にも書かせていただきましたが、その歴史は平安時代辺りまで遡ることが出来る話芸(コラム参照)。
漫才。これは以前にも書かせていただきましたが、その歴史は平安時代辺りまで遡ることが出来る話芸(コラム参照)。
お笑い芸人は「祝福芸」の伝承者?「漫才(万歳)」のルーツ。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
テレビ画面を見ていると、毎日必ず何かしら「お笑い芸人」と呼ばれる方々を目にします。世間にかなり疎い自分は、芸人さんのお名前は存じ上げないのですが、「お笑い芸人」そして「漫才」の存在だけはわかります。漫才。この元を今回はたどってみます。「万歳(漫才)」についてです。
一方の落語は江戸時代からの話芸。どちらも大衆の中で愛されてきた話芸であり、例えば落語由来の言葉が今も身近にあったりします。一番定着しているのは「オチ」かと。落語で最後のせりふを指します(公益社団法人落語芸術協会さんのサイトより)。そして、「イロモノ」。これも結構身近な単語だと思います。
「イロモノ=色物」
イロモノ。「色物」と書きます。これは先の落語芸術協会さんによると「寄席で行われる、落語以外の演芸。昔は落語は黒、その他は朱墨で演題を書いていたため、今もこのように呼ばれる」とあります。落語以外の演芸とは何かというと、例えば曲芸、奇術、声帯模写、そして漫才などなどです。そう。漫才は落語の中では「イロモノ」なのです。
そして、この「落語以外」というのがポイント。落語をメインとし、それ以外をサブとする感じの流れから「その業界や物事において、主要な位置にないもの」のことを「イロモノ」と表現するようになりました。「イロモノ扱い」「イロモノ商品」などの言い回しが現代社会でも見受けられますが、これらはそれに由来しております。
また一方で、時に、マイナスな言い回しで使われがちなことも事実です。例えば2017年2月24日の朝日新聞さんのサヘル・ローズさんの記事の見出しは『外見でイロモノ扱いされたけど サヘル・ローズさん』。イラン出身の女優であるサヘルさんが日本で暮らす中、外見でイロモノ扱いされたという体験から「他人がつけた色ではなく、自分で色をつけよう」と決心して女優の道に進んだという内容でした。メインではないことを指す「イロモノ」。でも、イロモノから新しいナニカが生まれる…それが例えば1980年代の漫才ブームだったのだと思います。
最後に。なぜこのテーマを取り上げたか。
ビートきよしさんがこう仰ったからです。
「俺らは舞台と舞台の間で漫才をやって、前の舞台と次の舞台の色を変えたんだよ」と。「色を変える」…と。
前向きな意味合いで話されるビートきよしさんが素敵だなあと思うと同時にイロモノという言葉の歴史を思い出したので、ビールを飲みながら「これはコラムにしよっと」と思った次第です。
そして、この「落語以外」というのがポイント。落語をメインとし、それ以外をサブとする感じの流れから「その業界や物事において、主要な位置にないもの」のことを「イロモノ」と表現するようになりました。「イロモノ扱い」「イロモノ商品」などの言い回しが現代社会でも見受けられますが、これらはそれに由来しております。
また一方で、時に、マイナスな言い回しで使われがちなことも事実です。例えば2017年2月24日の朝日新聞さんのサヘル・ローズさんの記事の見出しは『外見でイロモノ扱いされたけど サヘル・ローズさん』。イラン出身の女優であるサヘルさんが日本で暮らす中、外見でイロモノ扱いされたという体験から「他人がつけた色ではなく、自分で色をつけよう」と決心して女優の道に進んだという内容でした。メインではないことを指す「イロモノ」。でも、イロモノから新しいナニカが生まれる…それが例えば1980年代の漫才ブームだったのだと思います。
最後に。なぜこのテーマを取り上げたか。
ビートきよしさんがこう仰ったからです。
「俺らは舞台と舞台の間で漫才をやって、前の舞台と次の舞台の色を変えたんだよ」と。「色を変える」…と。
前向きな意味合いで話されるビートきよしさんが素敵だなあと思うと同時にイロモノという言葉の歴史を思い出したので、ビールを飲みながら「これはコラムにしよっと」と思った次第です。
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