【プロ野球】惜しかった!夢の大台 "4割" まであと一歩だった4人の強打者
2023年1月24日 更新

【プロ野球】惜しかった!夢の大台 "4割" まであと一歩だった4人の強打者

日本のプロ野球史上、いまだ誰も達成していない夢の記録「打率4割」。安打製造機と呼ばれたあの人も、神様仏様と言われたあの人も、巨人歴代最高打率のあの人も、日米4000本以上打ったあの人も、あと一歩のところで手が届きませんでした。今回は、その4人の強打者の "あと一歩" を振り返ります。

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現在もプロ野球史上最高打率

9月に入っても衰えることなく、3割9分台を維持します。9月を終わって.394、残り7試合でまだまだ可能性があります。本塁打も8〜9月は月に10本ずつ放ちました。

9月終了時点の打率 .394(46本塁打)

しかし、10月に入るとペースダウン。最終成績は次の通りでした。

最終成績 453打数 176安打 打率 .389(109打点 47本塁打)

2022年シーズン終了時点でも、未だ破られない日本プロ野球史上最高打率です。

2年連続の三冠王に加え、最高出塁率最多安打のタイトルを獲得し、ベストナインとして表彰されました。

ウォーレン・クロマティ(1989年)

5月終わって4割2分4厘!

日本のプロ野球史上、最も4割打者に近かった選手といえば、読売ジャイアンツ(巨人)ウォーレン・クロマティでしょう。過去にも高打率を記録したアベレージヒッターで、実はバースが史上最高打率.389を記録した1986年には、打率.363を記録していました。.360以上の打率を挙げながら、首位打者になれなかったのは後にも先にもクロマティだけです。

1989年のシーズンは、4月から絶好調。5月が終わっても、楽々4割以上の打率を残していました。この間の打撃成績は、151打数 64安打 28打点 3本塁打 打率.424 と驚異的な記録です。

4月終了時点の打率 .423
5月終了時点の打率 .424
ウォーレン・クロマティとランディ・バース

ウォーレン・クロマティとランディ・バース

8月なのに4割超!

6月に入り、打率を落とすもまだ3割9分台。7月はチームが11連勝を果たすなど、優勝に向かって爆進中でした。7月を終わって、3割9分を維持します。

6月終了時点の打率 .393
7月終了時点の打率 .390


そして、ここからがクロマティの真骨頂。8月前半は、42打数21安打5割で、8月13日には打率.404に到達します。結局、8月20日まで4割を維持し、この日の打率は.401。シーズン後半の96試合目まで4割を維持した選手は、これまでクロマティだけです。すでに規定打席に到達しており、以後出場しなければ史上初の4割打者誕生でしたが、チームは優勝争いの最中。残り試合数も多かったことから、クロマティは試合に出場し続けました。結果的に、これで打率を下げていくことになります。

8月終了時点の打率 .395
9月終了時点の打率 .380
巨人時代のウォーレン・クロマティ

巨人時代のウォーレン・クロマティ

巨人の歴代最高打率

クロマティの大貢献でチームはリーグ優勝、さらに近鉄との日本シリーズでは、3連敗からの4連勝で逆転日本一に輝きました。ペナントレースの最終成績は次の通りです。

最終成績 439打数 166安打 打率 .378(72打点 15本塁打)

4割には届かなかったものの、現在でも読売ジャイアンツの歴代最高打率です。

イチロー(1994年)

イチロー誕生!いきなり4割!

1994年は、オリックス・ブルーウェーブの監督が仰木彬監督に代わり、イチローを大抜擢します。この年、本名の鈴木一朗からイチローに表記を改め、心機一転シーズンに臨みました。開幕から2番スタメンで起用され、前年開発した振り子打法が開花。4月末には1番打者として定着し、3割を維持します。5月はさらに打率を伸ばし、6月には4割に到達します。

4月終了時点の打率 .346
5月終了時点の打率 .381
6月終了時点の打率 .407
オリックス時代のイチロー

オリックス時代のイチロー

日本記録のオンパレード!

その後は4割を切るも、3割9分台を維持。9月11日の時点で.395と、4割の可能性を十分残していました。最終打率は.385パ・リーグの打率新記録です。

7月終了時点の打率 .393
8月終了時点の打率 .394
9月終了時点の打率 .386


最終成績 546打数 210安打 打率 .385(54打点 13本塁打)

この年は、打率以外にも多くの記録を残しています。達成した日本記録は次の通り。

最多安打 210安打
最多単打 149単打
連続出塁 69試合
1試合二塁打数 4二塁打


タイトル・表彰は、MVP月間MVP2回首位打者ゴールデングラブ賞ベストナイン最高出塁率を受賞し、一年を通して大活躍でした。
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