がんばれゴエモン きらきら道中~皆が腱鞘炎になった理由~
2017年1月24日 更新

がんばれゴエモン きらきら道中~皆が腱鞘炎になった理由~

がんばれゴエモンシリーズ4作品目となる「がんばれゴエモン きらきら道中」。前作にも負けない程のクオリティの高さはさる事ながら、ゲーム性にも優れ、ミニゲームの豊富さや、絶妙な難易度もまさに「スルメ」ゲームなのだが、その点不評な連打システムの多さ、前作まであったゴエモンインパクト戦の廃止などが実に惜しい作品である。

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  バンジー真剣白刃取り
ジャンキーの繰り出すバンジージャンプ斬りを真剣白刃取りで受け止め、制限時間内に刀を折るゲーム。受け止めはタイミング、刀折りはボタン連打(コントローラーのAボタンとBボタンを交互に押すのを繰り返す)で行われる。
ボス戦では、受け止めるタイミングを外したり、刀折りの制限時間をオーバーすると失敗。2回失敗すると負けとなる。ボスの体力を0にすればクリア。キャッチするタイミングが完璧だと「うまい!」と表示され、ゲージが上がりやすくなりボスに多くダメージを与えられる。
対人戦では、1人につき2回プレイし、刀を折るタイムが一番短かったプレイヤーの勝利。
  ふすまのぞきクイズ合戦
徐々に閉まっていくふすまをボタン連打でくい止め、通過する物を当てるクイズ。正解するほど、ふすまの閉まるスピードが速くなる。
ボス戦では、4回不正解で負けとなる。お手つきは3回まで。ボスの体力を0にすればクリア。正解するとボスにダメージを与えられる(ふすまの閉まり具合によって攻撃力が変化)。
対人戦ではポイント制となり、正解で+1点、不正解で-1点(答えなければポイントを保持できる)。同時にスタートし、4点先取したプレイヤーの勝利。
  からくりサバイバルレース
ボタン連打で加速するインパクトによるレース。途中に障害物地帯が存在し、その障害物は指定された方向キーを押すことで解除される。
ボス戦では全3コースあり、全員同時にスタートして指定時間内にボスより速くゴールできればダメージを与えられ、すべて勝ち抜けばクリア。1つのコースにチャンスは2回あり、クリアできないと負けとなる。なお、敵のスピードタイプは3つに分けられている(コース1はバランスタイプ、コース2は加速タイプ、コース3は高速タイプとなっている)。
対人戦では全員同時にスタートし、1番早くゴールしたプレイヤーの勝利。1本勝負。同タイムでゴールした場合は1Pに近いキャラクターが優先される(1Pと3Pが同着でも、画面上では1Pの勝利とされる)。コースは障害物地帯の矢印が常に固定の「チャレンジコース」、毎回変わる「バトルコース」の2種類あり、バトルコースはベストタイムが記録されない。
  超対戦ぱずるだま
同社製作の『対戦ぱずるだま』をベースとした落ち物パズルゲーム。
ボス戦では、こだまを使って連鎖消しをするとボスのメカにダメージ+敵フィールドに攻撃だまを送れる。2回勝つか、ボスの体力を0にすればクリア。逆に2回負けるか、インパクトの体力がなくなると負けとなる。
攻撃パターンは、ボスがツヨシ型、プレイヤーはまこりん(1年生)型を使用する。
遊技場の1人プレイでは、CPU4人との勝ち抜き対戦となり、4人倒すまでにかかったタイムが計測される。途中で負けてもコンティニュー可能だが、1回戦からのやり直しとなる。
  惑星インパクトを救え!
本作のラストバトル。遊技場ではエンディング後に遊べるようになる。セップク丸が投げてくる衛星型爆弾を投げ返すゲーム。受け止めは方向↑キーを押すタイミング、投げ返し角度決定は方向↑キーを離すタイミング、投速はボタン連打で決まる。
ボス戦では、キャッチのタイミングを外したり、投げとばす角度を間違えたり、パワー不足で衛星型爆弾を投げ返せないと失敗(この時セップク丸の笑い声が聞こえる)。2回失敗すると負けとなる。ボスの体力をなくせばクリア。キャッチするタイミングや角度が完璧だと「うまい!」と表示され、連打時のゲージが上がりやすくなりボスに多くダメージを与えられる。
対人戦では1人2回プレイし、惑星を破壊した数(同じ場合は衛星を飛ばした距離)が1番だったプレイヤーの勝利。
見て頂いてわかると思うが、連打するゲーム性が多い。余りにも多い。しかもAB交互押しである。腱鞘炎「必須」である。
そして、全てがボス戦であり、がんばれゴエモンシリーズの面白さの一つでもあったゴエモンインパクトによる巨大ロボ戦が廃止されてしまっている。
ミニゲームの豊富さやBGMやネタの秀逸、ゲームステージ性の良さ等全体としての品質は高いだけに廃止した部分と導入した部分が余りに大き過ぎた。
  タイムパイロット’95
本編で条件を満たすと遊べるようになる。同社製作の多方向シューティングゲーム。全5ステージ(無限ループ)。残機数は4で、エクステンド(=1UP)は無く、グラフィックや敵のアルゴリズムもオリジナルと多少異なる。1人プレイ専用。

がんばれゴエモン きらきら道中 タイムパイロットtas 4:02 - YouTube

ミニゲームで加えられたにしてはクオリティの高さには脱帽ものである。

漫画化だけでなくまさかのアニメ化

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さすがというべきか、帯ひろ志先生・・・小学生の性のバイブルと言われただけはある。
漫画に関しては故人・帯ひろ志がゴエモンシリーズを担当しており、今作も漫画化している。
この漫画に関しては、知っている方も多いと思われるし、帯ひろ志作のヤエちゃんが初恋という方も少なからずいるであろう。
ついでに、単行本化もされているので、ヤエちゃんファンは是非とも購入して頂きたい、昔懐かしボンボンのかほり、帯ひろ志ワールド全開である。
しかし、実は今作はTBSで放映されアニメ化もしていた。だが実際はきらきら道中のキャラクターを一部流用したのみの完全オリジナルストーリーとなっている。
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こちらの敵キャラクターもアニメ版では声優が起用されている。

今回も秀逸なネタ・パロディの数々!

がんばれゴエモン きらきら道中 BGM集 その2 / Ganbare Goemon BGM Medley Part 2 - YouTube

恐ろしい事にBGMの殆どが同じメロディなのだが、ステージの雰囲気など合わせてアレンジされている。BGMの質は前作等よりは鮮麗されていると言える。
今作ではスポーツをテーマにしている為か、ステージの至る所にネタやパロディが織り交ぜられている。
・城やステージが各エリアのボスのスポーツをモチーフにしており、敵雑魚キャラや謎解き等にも起用されている。
・例としてはソニックブームを飛ばす某軍人、見たことのある剛速球を投げる&ちゃぶ台を投げ飛ばしてくる見たことのある某親子らしきキャラクター等所々に存在する。因みにBGMは某球団を彷彿させるBGMである。
・ミニゲーム以外にもトラウマ必須のエビス丸のナンパ対決や、悪戦苦闘を覚悟する上に「ちょうかんでござる!」とかふざけた特徴的ボイスがつくサスケの新聞配達、上記に記載した帯ひろ志作漫画で出てくるヤエのスキ♡ヤキお買い物等ネタも豊富である。
・また、ラスボスのハラキリ=セップク丸と言う不謹慎この上無い名前に、前振りも説明もなく急遽行われる爆弾惑星投げ合戦。腹切り切腹と何が関係あるのだろうか?というか、なんのスポーツにも掛かっていない気もするが・・・
・サブタイトルにもなっている「僕がダンサーになった理由」も最後になると分かる。その際のセップク丸やインパクトの下らなさ、また鉄腕アトムのパロディ等、更にエンドロールにまでネタで溢れている。

Ganbare Goemon 4 - Game Over - YouTube

それにしてもテンションが高いうえにコンティニューした時に聞こえるボイスも中々にシュール。
そして最後には、がんばれゴエモンの名物にもなった、テンションの高すぎるゲームオーバー画面である。
このゲームオーバー画面は今作以降採用されている上に、小ネタが多く存在する。
「さらば」を押すと「!!」と鬼が驚いたり、ここでもABを連打すると鬼がダンスを早くなったりと本当に細々した所にもネタを散りばめた作品である。
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