バンダイ版の左右主翼は、この段階で別パーツ差し替えで取り付けておくが、アオシマ版の方は、これもアニメ設定どおりに、主翼は前腕内部に収納されているものを展開して開く方式をとっている。アニメ設定には二次元の嘘が混じっているので、どうしてもアオシマ版の主翼は小さくなってしまうが、この二つのやり方で「アニメに近い大きさの主翼」と「アニメに準じた変形で展開する主翼」の、どちらを評価するかはユーザー次第だろう。
イデオ・デルタへの最終換装はお互い殆ど同じ構造。バンダイ版の場合、機首の紺と、2つの四角いウィンドウはシール処理だが、垂直尾翼の赤等は要塗装。アオシマ版はもちろん全塗装が前提。
両者の比較では、完成状態ではもちろんバンダイ版の方が、戦闘機としてのシルエットやアニメ設定に忠実なスタイリングを再現しているのではあるが、それは殆どの差し替えがもたらした恩恵であり、バンダイ版で「変形した箇所」は「折りたたんであった肘を伸ばす」以外に一か所もない。
37年も前で、可能な限りアニメどおりの変形に拘りつつ、この戦闘機完成形までたどり着いた、アオシマ版の革新性は現代でも評価できる。
その上で、Aメカの最後の形態、「イデオン合体状態」を比較してみよう。
37年も前で、可能な限りアニメどおりの変形に拘りつつ、この戦闘機完成形までたどり着いた、アオシマ版の革新性は現代でも評価できる。
その上で、Aメカの最後の形態、「イデオン合体状態」を比較してみよう。
両者とも、腕を繋ぐバーの、段差やバーニアまで再現されていることは、バンダイ版では当たり前でも、アオシマ版では当時の水準でもかなりの拘りの産物である。
ここで問題にすべきは「バーの色」であろう。バンダイ版では、前回も解説を加えたが、メインの赤や白、黄色やクリアパーツ以外は、コストの問題か全て「濃いグレー」で統一されているので、このバーもその色で成型されている。
しかし「そもそも」の、アニメ版ではどのような色だったのかは、検証してみないと分からない。
ここで問題にすべきは「バーの色」であろう。バンダイ版では、前回も解説を加えたが、メインの赤や白、黄色やクリアパーツ以外は、コストの問題か全て「濃いグレー」で統一されているので、このバーもその色で成型されている。
しかし「そもそも」の、アニメ版ではどのような色だったのかは、検証してみないと分からない。
影の関係や、当時の彩色のミスの多さで明確には断言できないが、見ようによってはバー自体が、イデオンの頭部と同じ白にも見えるし、一段階明度が下がったグレーにも見える。しかし、そこでは確実に、バンダイ版ほど濃いグレーではなかったことは断言できる。
イマドキのリアリズムから言えば、このバーはバンダイ版の成型色的な解釈が正解なのだろうが、筆者は今回は、あえてアオシマ版は白く塗った。
バンダイ版のバーもこの後白く塗装し、第一話の再現で使用している。
イマドキのリアリズムから言えば、このバーはバンダイ版の成型色的な解釈が正解なのだろうが、筆者は今回は、あえてアオシマ版は白く塗った。
バンダイ版のバーもこの後白く塗装し、第一話の再現で使用している。
続いてBメカ。
デザイン時点でのBメカの車両形態、ソル・バニアは、そのモチーフは「タンクローリー車」であった。最終的な完成形でも「言われればそう見える」程度の名残はある。
デザイン時点でのBメカの車両形態、ソル・バニアは、そのモチーフは「タンクローリー車」であった。最終的な完成形でも「言われればそう見える」程度の名残はある。
ソル・コンバーにも通じるが、前部のヘッドライトが「働く車メカ」の痕跡として目立っている。また、イデオン時に腹部になる部分が、ただの箱型ではなく、角を落とした八角形になっているのも、タンクローリーのタンク部分からきている所以であろう。
通りすがり 2020/10/13 20:26
>「腹部に当たるボディが、ソル・バニア時に左右にスライドして広がる」プロセスをオミットしている。
イデオノバ時に、ですよね。
あと、アオシマ版はオミットした、というより、この変形に気付いていなかった可能性が高いと思います。作中でもこの変形が明確に分かる描写があるかは微妙で、設定資料や、ノバの方が全長が短い事に着目しないと分からないでしょう。
超合金魂も、wikipediaに「全長が縮む」云々が記述される前の発売だったからこの変形について無考慮だったのはないかな、と。