映画「パリのめぐり逢い」自由の国フランスの三角関係を学びましょう。
2018年4月3日 更新

映画「パリのめぐり逢い」自由の国フランスの三角関係を学びましょう。

浮気症の夫と妻、不倫をする若い女性のストーリーです。1967年に発表された古い映画ですが、単なる三角関係に終わらないところが、自由の国フランスの映画です。原題の意味は、生きるために生きる。登場人物それそれの生き方や人生の課題への取り組み方を学びましょう。

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映画「パリのめぐり逢い」

映画「パリのめぐり逢い」は、1967年にフランス、ベルギーで公開されたフランス・イタリア合作映画。監督は1966年に映画「男と女」を発表した。クロード・ルルーシュ。脚本:ピエール・ユイッテルヘーベン、クロード・ルルーシュ。撮影はパトリス・プージェ。監督のルルーシュ自身もカメラをまわして撮影に参加しています。そして、音楽は、映画音楽の巨匠フランシス・レイ。
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主なキャスト
イヴ・モンタン
1921年10月13日 - 1991年11月9日
イタリア、モンスマーノ出身。フランスで活躍したシャンソン歌手、俳優。

キャンディス・バーゲン
1946年5月9日 -
アメリカの女優、写真家。

アニー・ジラルド
1931年10月25日 - 2011年2月28日
フランス・パリ出身の女優。
「パリのめぐり逢い」ストーリー
フランスTVのニュース・リポーター、ロベール・コロンブ(イヴ・モンタン)41歳は、結婚して10年、妻のカトリーヌ(アニー・ジラルド)とアパートで暮らしています。子供はいない。妻の目を盗んで浮気を続けています。

キャンディスとの出会い

キャンディス役の女優キャンディス・バーゲン

キャンディス役の女優キャンディス・バーゲン

そしてある日、浮気場所のホテルで、写真撮影のためにニューヨークからパリにやってきた若い娘キャンディス(キャンディス・バーゲン)に出会います。彼女は21歳のファッション・モデル、そしてカメラマンでした。
ロベールは、キャンディスの若さと知性、美しさに魅了されます。

浮気相手とデート中のロベールは、キャンディス一行と合流、彼女の連絡先をゲットします。そして彼女の滞在しているホテルをたずねます。
女性との出会いからホテルの部屋に行くまで、本当にはやいです。

アメリカ人女優のキャンディス・バーゲン自身も、役柄と同じく写真家として活躍しています。
また、映画「パリのめぐり逢い」では、本名とのキャンディス名で登場しています。

Thème de Robert (Vivre pour vivre)

TV局の仕事で、アフリカへ取材に出かけることになったロベールは、キャンディスを誘います。彼女すぐにOKしても、二週間のケニヤ旅行に同行します。

アフリカでは野生動物やマサイ族の撮影をするキャンディス。ふたりの非日常的な日々が続きます。この映画の見どころアフリカのシーンです。そしてある晩に、二人はむすばれます。

撮影は無事に終わりふたりはフランス行きの飛行機に乗ります。アフリカから帰る飛行機が空港に着くと妻が迎えに来ています。
※ここで重要なネタバレ
空港で先に降り歩いていたキャンディスが後ろを振り返ると、帰りを待ちわびた妻が彼に飛びつきキスをしています。彼の幸せな家庭の一面を見てしまうのです。
このことが、後にキャンディスを悩ませます。もし彼の妻を見なければストーリーの展開も変わったのでは。

妻とのオランダ旅行

ロベールはキャンディスには毎日電話をすることを誓い、妻と2週間の旅行に旅立ちます。
ある日ロベールが、ホテルで妻と食事をしている時に彼女が現れます。キャンディスは彼を追ってアムステルダムに来たのです。

食事中のロベールは立ち上がってキャンディスの部屋へ向かいます。ロベールが部屋の扉を開けるとすぐに抱きつくキャンディス、彼女を抱きしめるロベール。

その後ちょっと押し問答のような光景があります。音声がないモンタージュなので分かりませんが「何でココに来たんだ!」と言ってるのかもしれません。

※ネタバレ なぜ、キャンディスはロバートがどこのホテルに宿泊しているか分かったのでしょう?ロベールが妻と泊まるホテルを彼女に教えるとは思えません。

ロベールはパリに帰る口実を作り ホテルを後にします。パリへ戻ったように妻に嘘をついて、アムステルダムでキャンディスとの逢瀬を愉しみます。

それでも、妻は気付いてるんですよ。そしてパリに帰る夜行列車の中で上の寝台に横になるロベールが下で寝ているカトリーヌにキャンディスのことを打ち明けます。

彼の気持ちを聞いた彼女はひとりでブリュッセルで列車を降ります。夫の裏切りを知った時の、カトリーヌは震えながらも涙を見せません。

この時のアニー・ジラルドの表情と演技が素晴らしい!

アニー・ジラルドー "パリのめぐり逢い" (1967)

数少ないパリのシーンの中にカトリーヌ(アニー・ジラルド)が一人で、パリの店やクレラー・ミュラー美術館などを見て回る場面があります。

彼女の悲しみの中の美しい笑顔の表情にフランス映画のエスプリを感じます。

キャンディスと一緒に暮らすロベールは…。

ロベールは妻の元を離れて、キャンディスと一緒に暮らしはじめます。
しかし、キャンディスの頭の中には、常に彼の妻がいるのです。妻の話ばかりするキャンディスとロベールの間に亀裂が生じてきます。

そして、二人は別れることになります。ロベールは元のアパートに戻り、キャンディスはアメリカに戻り、自分らしい新しい生活をはじめます。

21歳の若さで恋に破れたキャンディスはかわいそうです。イメージチェンジをして、彼のことを忘れようとします。ニューヨークの街をひとり歩くキャンディス。当時のセントラルパークの様子が映し出されます。

妻との再会

その後ロベールはベトナムに赴任します。
キャンディスとカトリーヌもニューヨークとパリで傷心の日々を過ごしています。

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