1977年 若草のシャルロット シャルロット
テレビアニメ「若草のシャルロット」
テレビアニメ「若草のシャルロット」
カナダのケベック州にある、開拓牧場の一人娘・シャルロットは、父・アンドレと平穏に暮らしていた。しかし彼女が12歳の誕生日を迎えると、アンドレは重要な秘密を打ち明ける。母・シモーヌは生きていること、そして自身はフランス大貴族・モントバーン家の跡取りであったが、身分を嫌ってカナダへ渡ってきたことを。
アンドレはシモーヌをフランスから呼び戻そうとしたが、その矢先、事故死してしまう。父亡き後、牧場を乗っ取ろうとする人の陰謀にも負けず、けなげに生きていく。
やがて、母と祖父に会うためフランスへ。謎の少年・ナイトをはじめ人々の蔭からの支えにより、母との再会を果たす。メイフラワーが咲き誇る5月に、シャルは自分の幸せをかみしめると同時に、父が亡くなってからのこれまでの苦労を思い出しながら、助けてくれた人たちへの感謝の気持ちで胸が一杯になるのだった。
(出典:Wikipedia「若草のシャルロット」)
テレビアニメ「若草のシャルロット」 第1話「誕生日の出来事」
テレビアニメ「若草のシャルロット」 第1話「誕生日の出来事」 - YouTube
1977年 女王陛下のプティアンジェ アンジェ・アイリントン
アンジェ・アイリントン
本作の主人公。貴族の娘であり、お転婆で好奇心旺盛な少女。鋭い観察力とひらめきで様々な事件を解決する。
ビクトリア女王の、なくなった宝石を見つけ出した功績により、スコットランドヤードと同じように事件の捜査を行うことを許されるようになった(第一話で授与された、勅許の証であるペンダント形勲章を首から提げている)。
インド総督である父と母とは離れて暮らしている。
(出典:Wikipedia「女王陛下のプティアンジェ」)
テレビアニメ「女王陛下のプティアンジェ」
テレビアニメ「女王陛下のプティアンジェ」
19世紀中期、ヴィクトリア女王治下のイギリスを舞台とした物語(ちなみにシャーロック・ホームズも同時代)。紛失した女王の装身具を見つけ出した功績により勅許の勲章を受けた、12歳の少女探偵アンジェ・アイリントンの活躍を描いている。
(出典:Wikipedia「女王陛下のプティアンジェ」)
テレビアニメ「女王陛下のプティアンジェ」 第1話「女王様のペンダント」
テレビアニメ「女王陛下のプティアンジェ」 第1話「女王様のペンダント」 - YouTube
1977年 とびだせ!マシーン飛竜 岬ナナ・イカリーヌ・ツンツン
イカリーヌ
オッカナビッチの妻で、ゼニゼニマシン2号の運転と、1号の設計・製作の担当。凄い美貌とスタイルとは裏腹に、性格は冷酷で怒りっぽく、オッカナビッチが負けると必ずオシオキを仕掛ける。名前の由来は「怒り」より。
(出典:Wikipedia「とびだせ!マシーン飛竜」)
まさに波乱万丈というべきシャルロットの子供時代。
そこに様々な人々の思いが交錯していく。
ストーリーの基本は、生まれてから父アンドレと二人でカナダの牧場を作り上げてきたシャルロットが、別れ別れになった母シモーヌと再会することが軸になっている。しかし、二人の再会自体がドラマであると同時に、シャルの母に対する思い、その変化が大きなテーマになっている。
最初、シャルは死んだと思っていた母が現れることを拒否する。そしてやっと母を受け入れる心の準備ができたとき、その母の乗った船が嵐で難破して、助けに行った父までが行方不明になってしまう。一転して孤独になったシャルにとって、助け出されたかもしれない母との再会が大事となる。だが、シャルは母の顔を知らないどころか、記憶さえ一切ない。母と会ったときに自分は喜ぶことができるかという不安さえよぎる。
その後、祖父・モントバーン公爵の差し金で、シャルはパリに渡ることになり、ついには母シモーヌと再会するのである。しかし、その母とさえ、自分の意思で別れる決断をしなければならなくなるのである。別れを決断した第17話『75点の幸せ』はシャルの揺れ動く気持ちが伝わる名作です。この回を含めて、各話の最後に入る坪井章子さんのナレーションがまた非常にすばらしく、シャルの気持ちを代弁するとともに、次回への期待感を盛り上げているのです。ボクはCSの再放送で、毎週涙を流して見ていました。
ともかく、これだけ波乱万丈のストーリーながら、シャルの心理という太い軸が通ることで、物語は一切散漫になることなく視聴者に伝わってくる。ここが雪室さんの技なのである。ストーリーは書き出すと際限がないうえに、ネタバレになってしまうので、あまり書かないでおきたいと思います。
悪役の魅力
さらに、シャルを取り巻くたくさんのキャラクターが、この物語を魅力的なものにしている。シャルの味方になる人物として幼なじみサンディー、メルビル爺さん、謎の青年ナイト、父アンドレと同様貴族の生活から逃げ出したルイ、モントバーン家シャル付きのお手伝いソニアなど、素敵なキャラクターが物語を彩っている。
一方で、いわば悪役の側も魅力的で、特に祖父の権力者・モントバーン公爵と、貴族の娘マリーは、物語後半の大きな存在になっている。悪役に、「悪役である理由」を必ず持たせるのが雪室さんの流儀である。だからこそ、これらのキャラクターとシャルとの衝突が、新たな物語を生むのである。
脚本以外で特筆すべき点としては、鈴木宏昌さんによる音楽がすばらしい効果を挙げている。アニメ的というよりはドラマ的な劇伴音楽で、感動的なシーンをさらに盛り上げるものになっている。キャラクターおよび作画はいまいち萌えないか?
ともかく、この作品は雪室さんの脚本作品の中でも、ベストの一つと言ってよい傑作だと思います。
出典:あずき残雪[雪室俊一作品リスト]『若草のシャルロット』レビュー
http://www.asahi-net.or.jp/~zs2t-ikhr/midori/yukirev/charlott.htm