これがアメリカでプラチナディスクを獲得したジャズ・アルバムです
2023年10月14日 更新

これがアメリカでプラチナディスクを獲得したジャズ・アルバムです

アメリカレコード協会が発表した、ジャズでプラチナディスクを獲得したアルバムを一挙ご紹介します!

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プラチナディスクを獲得したジャズ・アルバム

アルバムの売り上げに応じてゴールド、プラチナ、ダイヤモンドディスクを認定していますが、日本とアメリカでは認定枚数が違うのをご存知ですか?

・ゴールドディスク   日本:10万枚  アメリカ:50万枚
・プラチナディスク   日本:25万枚  アメリカ:100万枚
・ダイヤモンドディスク 日本:100万枚  アメリカ:1000万枚

市場規模の問題でしょうが、随分開きがありますね。
ところで、アメリカレコード協会がジャズでプラチナディスクを獲得したアルバムを発表しています。

実はプラチナディスクを獲得したジャズ・アルバムって、ナント!わずかに8枚しかないんですよ。アメリカ国内での話ではありますが、ロックに比べるとやはりジャズは売れないんですねぇ。とはいえ、この8枚は流石に聴いて損なしの名盤揃いです!

Kind of Blue

最も売れたジャズアルバムは、言わずと知れたマイルス・デイヴィスの「カインド・オブ・ブルー」です。先ずはコレを紹介しないわけにはいきません。
売り上げ枚数はアメリカだけで400万枚。全世界では実に1000万枚を超えるといわれております。さすがジャズの帝王マイルスです!
Kind of Blue

Kind of Blue

1. So What
2. Freddie Freeloader
3. Blue In Green
4. All Blues
5. Flamenco Sketches
「20世紀のジャズが到達した最高峰」と称賛される「Kind of Blue」。このアルバムの何がそんなにスゴイのかといえば、「モード・ジャズ」を完成させたからだという声をよく聞きます。

「モード・ジャズ」がどのような物か分からなくいても、参加メンバーがジョン・コルトレーン (テナー・サックス)、キャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)、ビル・エヴァンス(ピアノ)、ウィントン・ケリー(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、ジミー・コブ(ドラム)という伝説といえるジャズ界の巨人たちが一堂に会して素晴らしい演奏をしているというだけでも聴く価値ありですよ。

Miles Davis - So What (Official Audio)

ジャズは難しい!と言われる方がいます。確かになんのこっちゃ分からんものが多々あるのは事実でしょう。が、当時は難解であったアルバムが現在の耳で聴くと、聴きやすく感じられるというのはジャズに限らずよくある話。
「カインド・オブ・ブルー」は、聴き込めば奥が深いとはいえ、聴きやすいアルバムです。そうでなければ、全世界でこんなにもヒットしないですよね。「カインド・オブ・ブルー」、一家に一枚のジャズ・アルバムで間違いなし!です。

What a Wonderful World

続いてご紹介するのは、ルイ・アームストロングが1967年にリリースした「What a Wonderful World」、邦題「この素晴らしき世界」です。ルイ・アームストロング、サッチモですね。
タイトル曲はジャズ・ファンでなくとも誰もが一度は耳にしたことがあるかと思います。
What a Wonderful World

What a Wonderful World

1. この素晴らしき世界
2. キャバレー
3. ザ・ホーム・ファイアー
4. ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オブ・ミー
5. ギヴ・ミー・ユア・キッス
6. ザ・サンシャイン・オブ・ラヴ
7. ハロー・ブラザー
8. ゼア・マスト・ビー・ア・ウェイ
9. ファンタスティック、ザッツ・ユー
10. アイ・ゲス・アイル・ゲット・ザ・ペーパーズ・アンド・ゴー・ホーム
11. ヘルザポッピン
全世界でメガヒットした「この素晴らしき世界」ではありますが、当初肝心のアメリカではまったく売れなかったそうです。
最初はイギリスで火が付き、世界各国のラジオ・テレビ・映画・CMなどで流されるようになり、最終的には1999年にグラミー殿堂賞を受賞するほどの名曲となっています。

Louis Armstrong - What A Wonderful World (Official Video)

名曲と言われるだけの事はあって、実に多くのアーチィストがカバーしています。が、この声あってこその「この素晴らしき世界」ですよ。とても特徴的な歌声です。

Time Out

デイブ・ブルーベック・カルテットによって1959年にリリースされた「タイム・アウト」。なんとこのアルバム、ポップアルバムチャートで最高2位を記録しています。実は100万枚を売り上げた最初のジャズアルバムがこれなんですよ。
収録曲「テイク・ファイブ」も、初めて100万枚を売り上げた最初のジャズ・シングルとなっています。
Time Out

Time Out

1. Blue Rondo À la Turk
2. Strange Meadow Lark
3. Take Five
4. Three to Get Ready
5. Kathy's Waltz
6. Everybody's Jumpin'
7. Pick Up Sticks
「テイク・ファイブ」はCMなどでも取り上げられたりしていますから、ジャズファンに限らず日本でもよく知られているかと思います。
ただ、残念なことに、曲は聴いた事があるが、デイブ・ブルーベックという名前に心当たりがないという方々が多いようです。更には「テイク・ファイブ」を聴いてデイブ・ブルーベックって「サックスの人じゃないの?」と勘違いされている方がこれまた多い。
まぁ、確かにサックスが目立っています。が、デイヴ・ブルーベックは ピアノです。
で、アルトサックスはポール・デズモンドと言う人が吹いていて、「テイク・ファイブ」はそのポール・デズモンドの作曲によるものなんですよ。

Dave Brubeck - Take Five

キャッチーなメロディ。軽快な出だしに心躍ります。まさかその後にドラムソロが出てくるなんて思いもしませんよね。そこんとこ嫌いな方は嫌い、退屈されるかもしれません。しかし、それはですね、そう試練です。ドラムソロを突き抜けると、また至福のメロディが聞こえてきますからね。

このアルバムには「テイク・ファイブ」以外にも楽しい曲が詰め込まれていますから、パーティアルバムとしても楽しめると思いますよ。
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