ファイティング原田  狂った風車 歴代NO.1チャンピオン
2016年11月25日 更新

ファイティング原田 狂った風車 歴代NO.1チャンピオン

圧倒的ラッシュ、圧倒的タフネス、圧倒的勇気、圧倒的好感度。世界のボクシングファンから史上最強のチャンピオンの1人といわれ、マイク・タイソンもファイティング原田のファン。

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青木勝利(かつとし)

天才ボクサー、
東洋太平洋バンタム級チャンピオン
メガトンパンチ 青木勝利(かつとし)に3RKO勝ち

エデル・ジョフレ1

 (1645080)

世界バンタム級チャンピオン:エデル・ジョフレに挑戦
ニックネームは「ガロ・デ・オーロ(黄金のバンタム)」
アマで148勝2敗
21歳でプロ入り
3年後世界チャンピオンとなって以後
8人の挑戦者をすべてKO
47勝(37KO)3分
原田を倒したメデルを2度KOしている
ファイティング原田は猛練習した
朝起きると15kmのロードワーク
炭水化物を抜いた朝食をとり寝て
15時から練習
シャドー、サンドバッグ、ミットなど20R以上
夕方に食事
夜は再びロードワークとスパーリング
ジムでは
ストーブがガンガン焚かれ
その中で厚着の上にビニールウェアを着込んで何時間もトレーニングした
一方
ジョフレは
名古屋のジムを借りて
短いスパーリングをし
後は名古屋球場で軽く走る程度だった

そして試合は激しいものとなった
4R
ファイティング原田の右アッパーでジョフレはロープまで吹っ飛んだ
5R
ファイティング原田はコーナーを間違えるほどのダメージを負った
一進一退の展開で15Rが終了
判定は、
日本の高田(ジャッジ)が72-70で原田
アメリカのエドソン(ジャッジ)が72-71でジョフレ
アメリカ人バーニー・ロス(レフェリー)が71-69で原田
ファイティング原田が判定勝ち
ジョフレの不敗伝説を崩し
バンタム級とフライ級の2階級を制覇した
この勝利には世界も驚いた
ファイティング原田は
世界のボクシング専門誌のオールタイムランキング(史上ランキング)で現在でも10位以内に入る
国内でもこの試合の視聴率は55%
ファイティング原田はスターとなった

アラン・ラドキン

世界ランキング4位のアラン・ラドキンを判定で破って初防衛に成功した

エデル・ジョフレ2

エデル・ジョフレと再戦
今回のジョフレは前回と違った
練習の質も量も意気込みも迫力もすべて前回と比較にならなかった
23歳のファイティング原田の狂った風車と
30歳のジョフレの正確な強打が
最後までぶつかり合い
判定でファイティング原田が勝った

ジョー・メデル2

 (1645519)

3度目の防衛戦はジョー・メデル
3年前に3度も倒されTKO負けしている
原田は恐怖心を自分をとことん苦しめることで闘争心にかえていった
体重は70kg近くある体重を2ヶ月で53.5kgまで絞る
身体の20%を削るのだ
この過酷な減量に耐えた精神力が
試合での凄まじいエネルギーになるというのだから
単純に考えると不思議である
試合では
ファイティング原田は
前回に負けた原因となったメデルのカウンターを恐れず飛び込み
猛然とラッシュした
以前倒されているパンチがくるのをわかっているのに
自分から飛び込んでいく姿はまさに勇者だった
フルラウンド戦って判定でファイティング原田が勝った

4度目の防衛戦

 (1645531)

ベルナルド・カラバロに判定勝ち

恐るべき好感度

24歳のファイティング原田は
外車もマンションも買わず
まだ笹崎ジムの合宿所で暮らしていた
金には無頓着だった
プロになって7年になるが
いまもボクシングだけだった
そのスタイルは
打たれても打たれても
決して逃げずに前進をやめない
それはファイティング原田という人間の明るさ
真面目さ
ひたむきさ
謙虚さ
礼儀正しさ
我慢強さが現れているのかもしれない
あるとき
後援会の人たちと食事をしてホテルに戻ると
部屋に女性が待っていた
後援会からのサービスだった
純情な原田は女性で出て行ってくれと頼んだ
しかし女性もプロとしてなにもせずにすぐに出て行くことはできなかった
そこで2人はなにもせずに朝まで過ごした
ファイティング原田は引退する27歳まで童貞だった

ライオネル・ローズに判定負け

防衛5戦目
ライオネル・ローズに判定負け
負けた原田は勝者の手を高々と上げた
しかし控え室ではイスに座りタオルを頭にかぶってうつむいたまま
なにもしゃべることができなかった
この後、笹崎ジムでは
もうバンタム級で戦っていくのは限界と判断し
フェザー級転向を決めた
バンタム級のリミットは53.5kg、
フェザー級は57.2kgである

幻の3階級制覇

WBC世界フェザー級チャンピオン:ジョニー・ファメションは
52勝(19KO)4敗6分
防御に優れたボクサーで
ニックネームはアートフル・ドジャー(芸術的かわし屋)
ファイティング原田が勝てば3階級制覇である
狂った風車は2Rと11R、14Rに合計4度
ファメションは5Rに1度
それぞれダウンを奪った
中でもファイティング原田が14Rに奪ったダウンは強烈で10カウント以内に立ち上がれそうになかったが
レフリーの元世界フェザー級チャンピオン:ウィリー・ペップは
あろうことかカウントを途中で放棄しファメションを無理やり立たせ試合再開を促した
多くの人がファイティング原田の勝利だと思ったが
判定は引き分けだった
敵地、オーストラリアの会場で大ブーイングが起こった
ファイティング原田が疑惑の判定に泣いた「幻の3階級制覇」だった

WBCはこの判定を問題視し
チャンピオンに半年以内に再戦するように通告した
そして行われた再戦で
14R、
ファイティング原田はファメションの左フックで意識を失い
ロープの隙間からリングの端に転げ出た
ロープをつかんで懸命にリングに戻ろうとしたが
10カウントが入った
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