Chernobyl 1986 チェルノブイリ原発事故 みえない放射能 英雄の戦い  国の理論
2021年7月4日 更新

Chernobyl 1986 チェルノブイリ原発事故 みえない放射能 英雄の戦い 国の理論

1986年4月26日の早朝、ソ連(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原発4号機が爆発。人類史上最悪の放射能汚染が引き起こされた。そして25年後、東京電力福島第一原発で事故が発生。事故原因は異なるものの、事故直後、体を張った現場の人たち、被害者への補償が不十分なまま再稼動させようとする原発産業と政府という構図は重なってみえる。

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30km圏内にある自宅に戻る人もいた。
強制的に退去させられた後、政府から賠償金と近郊の都市や町でアパートを与えられたが、約200人が自主的に立ち入り禁止区域内の我が家に帰還。
高齢化が進み、他の地域から寸断されているため、生活は苦しい。
「子供がキエフから訪ねてきたときは生きている実感があるけれど、それ以外は面白いことはありません。
でもここが私たちの土地、ふるさとです。
かけがえのない場所です」
4号炉からから90km、立ち入り禁止区域が設定されていたナロディチでは、30年にわたる調査の結果、食料生産や土地開発をしても安全だと結論づけられた。
事故前、幼稚園には360人の園児が通っていた。
事故3ヵ月後に帰宅許可が下りたが、大勢が放射能汚染を恐れ、子供は25人に減り、大半の親は仕事がなかった。
その後、次第に住民が戻り、幼稚園は130人の子供でにぎわうようになった。
政府はこうした汚染地域の調査と見直しを行っているが、ナロディチとは逆に、深刻な汚染を受けていながら住民に避難命令が出ていない地域がみつかることもある。

チェルノブイリ原発4号炉内部へ 放射線マークの土産も 周辺は今や観光ブーム

2016年、事故から約30年、石棺をすっぽりと覆う100mのアーチ状のシェルターが完成。
覆われた中では、ロボットクレーンが解体を行っている。
シェルターは最低でも100年の耐用期間があるということだが、依然として中には16tのウランとプルトニウムが眠っている。
周辺では、ヨウ素131はすでに崩壊し、ストロンチウムとセシウムの危険性も薄れた。
しかしプルトニウム241は崩壊すると、アメリシウム241に姿を変える。
アメリシウムは、プルトニウムよりも強力なアルファ線を出す上、より水に溶けやすく食物連鎖のなかに入り込みやすい。
さらにアメリシウム241が崩壊すると、これもまた強力なアルファ線を出すネプツニウム237に変わり、その半減期は200万年以上といわれている。
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