ザンベース両脚先端のディテールは、アオシマ版では完全オミットやむなしなので、それっぽい塗装で再現したが、バンダイ版ではディテールとシール補完でしっかり再現してある。
バックパックのホールド感は、双方どちらもいい感じでポロリはない。
バックパックのホールド感は、双方どちらもいい感じでポロリはない。
アオシマ版の一番の評価ポイントは、見た目通り素直に変形し、ザンボット3の脚部をストレートに再現するところだろう。
腿部裏のザンベース着陸脚は、アオシマ版、バンダイ版ともに用意されているが、足首がスライド変形するバンダイ版では、腿と足首の高低差があまりないからか、着陸脚は小さめのパーツが差し替え取り外し式で付いているだけ。アオシマ版は写真のように、意外とスケールモデル的な大き目の着陸脚が、しっかり収納可能なギミック付きで、腿パーツの中に内蔵されている。
バンダイ版ザンベースは、このままの形状だと見栄えもよく、合体時もカナード翼と機首を差し替えするだけのように見えるが、実際は足首の主翼を一度外して、わざわざ左右入れ替えてから、腿の外側に装着しなおすという、よく言えば手が込んだ、悪く言えば無粋な一手間をかけなければいけない変形を要する謎仕様なのだ。
これは、ザンボット3時の足首や開脚などの可動を考慮した時、主翼が足首に付いたままよりも、腿に取りつけてあった方が自然なポージングになるという判断があったためと思われ、主翼の、腿への取り付けピンを、ザンベース時に目立つ上面に設置しないため、ザンベース時とザンボット3時とで、左右を入れ替えざるを得ないのだと、そう理解できるが、そういった諸般の事情で「シンプルな変形」が「面倒な作業」になってしまう辺りが、「イマドキのプラモの標準」なのだろうか。
これは、ザンボット3時の足首や開脚などの可動を考慮した時、主翼が足首に付いたままよりも、腿に取りつけてあった方が自然なポージングになるという判断があったためと思われ、主翼の、腿への取り付けピンを、ザンベース時に目立つ上面に設置しないため、ザンベース時とザンボット3時とで、左右を入れ替えざるを得ないのだと、そう理解できるが、そういった諸般の事情で「シンプルな変形」が「面倒な作業」になってしまう辺りが、「イマドキのプラモの標準」なのだろうか。
ここは、ザンボット3に合体した後の話になるが、両社ともザンベースの足の裏には、しっかりキャタピラがモールドされていて、それがアオシマ版の単純な変形合体だと、写真のように凸モールドのまま足の裏になるのだが、手が込んだバンダイ版の場合、足の裏の板パーツを一度外して、裏表ひっくり返してから改めてはめこむという「謎の儀式」を経なければいけない。
本来のアニメ設定では、別に足の裏が反転するギミックがあったわけではなく、単純にキャタピラが収納されるだけだろうから、これも「どちらかが正解というわけではない」ことになるのだろう。
合体完成後の正しさに拘るにはよいのだろうが、こういうプロセスもまた、バンダイ版の合体変形を「作業」と思わせられる一因なのだろう。
本来のアニメ設定では、別に足の裏が反転するギミックがあったわけではなく、単純にキャタピラが収納されるだけだろうから、これも「どちらかが正解というわけではない」ことになるのだろう。
合体完成後の正しさに拘るにはよいのだろうが、こういうプロセスもまた、バンダイ版の合体変形を「作業」と思わせられる一因なのだろう。
こうして両社版を比較すると、設定画に似ている、似ていないはともかく、主人公のマシン、とりわけザンボエースの大きさが違うことが目につく。なまじ他のマシン、特にザンベースの大きさが近いだけに、この辺りやはり「個別のマシン」と「合体パーツの1つ」との兼ね合いが、結果に表れているのだろう。
さて、ここからは、ようやく、というか、ザンボット3への合体と、完成したザンボット3本体を比較していこう。
……といっても、バンダイ版の方に関しては、筆者はいきなり2セットを購入して、ザンボット3形態と4機のマシン形態に固定制作(細部は接着、理由は後述)してしまったので、基本的にアオシマ版を例にとっての合体解説と、それに付属する形でバンダイ版の変形・合体を解説していくことになる。
主人公メカのザンバード、ザンボエースの、合体形態への変形(というかパーツ差し替え)は、既に語った通り。
ボディのザンブルは、キャタピラとコクピットを外し、胸部を左右に観音開きで展開、腕を伸ばすだけ。
バンダイ版も基本的に同じ段取りだが、コクピットをただ外すだけではなく、臀部裏側に付け直すなど、細部手法が異なる。
また、アオシマ版では伸ばした腕を保持するのが、プラモデルとしては原始的過ぎる挟み込みギミックだけであったため、ポージングも保持も殆どできなかった。それに対してバンダイ版は、腕の伸縮ギミックそのものを廃し、一度上腕と前腕に分離させて、その間に関節付き肘ブロックの別パーツを挟み込んで、可動範囲の広く見栄えの良い腕を完成させている。
テレビの手順に沿った変形と、完成した腕の可動を優先した差し替え作業の、どちらに価値を見出すかは、これもユーザー次第であろう。
バンダイ版も基本的に同じ段取りだが、コクピットをただ外すだけではなく、臀部裏側に付け直すなど、細部手法が異なる。
また、アオシマ版では伸ばした腕を保持するのが、プラモデルとしては原始的過ぎる挟み込みギミックだけであったため、ポージングも保持も殆どできなかった。それに対してバンダイ版は、腕の伸縮ギミックそのものを廃し、一度上腕と前腕に分離させて、その間に関節付き肘ブロックの別パーツを挟み込んで、可動範囲の広く見栄えの良い腕を完成させている。
テレビの手順に沿った変形と、完成した腕の可動を優先した差し替え作業の、どちらに価値を見出すかは、これもユーザー次第であろう。