人種差別解消の一助になっと言われる”フィリー・サウンド ”をもう一度、あの人に聞かせたい!!
2017年3月30日 更新

人種差別解消の一助になっと言われる”フィリー・サウンド ”をもう一度、あの人に聞かせたい!!

米国の60~70年代は多様性の文化があちらこちらで花を開き始めていて、音楽においてもカントリー、ロック、ブルース、ジャズ、など多種多様なものが同時並行的に隆盛を極めている頃であった。また、黒人音楽においてもデトロイトのモータウン社を代表とする”ソウル・ミュージック”が全盛期を迎えていたが、ソウルの場合、とても地域性の特徴がでるところが、他の音楽との大きな違いでした。中でも、70年代一世を風靡したフィラデルフィア・サウンドは私にとって、一番馴染み深い音として、記憶の隅に残っています。

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The Three Degrees - When Will I See You Again (Japanese)

ザ・スリー・ディグリーズ (The Three Degrees) は、1963年ペンシルバニア州フィラデルフィアで結成された、アメリカの女性ボーカルグループ[1]。グループのメンバーはしばしば入れ替わり、延べ15名もの女性メンバーがいたことになるが、グループ自体は常にトリオであった。オリジナルのメンバーはファイエット・ピンクニー(英語版)、シャーリー・ポーター、リンダ・ターナー。最盛期を迎えた時のメンバーはフェイエット・ピンクニー、シーラ・ファーガソン、ヴァレリー・ホリデイで、1974年のシングル「天使のささやき(英語版)」を吹き込んだのも彼女たちであった。

この動画では日本語でうたっています。

The Three Degrees - Dirty Ol' Man (Live at ZDF - 1976)

スリーディグリーズからもう一曲。日本語名は「荒野のならず者」。
当時はマカロニ・ウエスタンが流行っていて、「荒野の〇〇」なんていうタイトルがやけに多かったので、英語にあまり興味のない洋楽ファン(私もその一人)は、西部劇に出てくるような髭もじゃの男っぽいガンマンに憧れる女の歌だと思っていた。

砂漠の荒野を馬で駆けずり回るガンマンはホコリまみれで薄汚いはずだから・・・”Dirty ol' man”という原題を見ても、違和感を感じなかったのだ。

あとで英語の歌詞を調べると、全然意味が違うじゃないですか!

そもそも”Dirty ol' man”という歌詞が意味するものは、”スケベな中年オヤジ”とか、”変態オヤジ”、”変なおじさん”という意味じゃないですか! 最初シングルがイギリスで発禁になったのも頷ける話しだ。

カッコいいガンマンを讃える歌じゃなくて、スケベな中年オヤジを罵る歌だったんですね!!!

Elton John - Country Love Song (The Complete Thom Bell Sessions) 1979

エルトン・ジョンのアルバム『トム・ベル・セッション』に収録されている一曲ですが、フィラデルフィア・サウンドの影響が色濃く反映されている。

David Bowie- Young Americans

フィラデルフィア・ソウルの本拠地と言えるシグマ・サウンド・スタジオでレコーディングされただけに、ソウル色の濃い作品である。本作で大活躍したギタリスト、カルロス・アロマーは、その後長きに渡ってボウイのパートナーを務めた。ベーシストのウィリー・ウィークスとドラマーのアンディ・ニューマークとのリズム体は、かつてジョージ・ハリスンやロン・ウッドなどのアルバムで活躍してきた強者である。サックスには、デヴィッド・サンボーンも参加。

輝いた時代の終焉

大きな流れもいつかは終わりがくるものだ。1984年、CBSとフィラデルフィア・インターナショナル・レコードの配給契約が終了し、ひとつの時代にピリオドが打たれた。その後、フィラデルフィア・インターは、EMIが配給するようになり、2007年、再びソニーが全カタログの発売権を獲得し直している。そして各国で過去カタログの再発売などの作業が続いているようだ。

1970年代から80年代初期に多くのヒットを放った「フィラデルフィア・ソウル」「フィラデルフィア・サウンド」は、黒人のソウル・ミュージックをもっとも美しい姿で映し出した作品群の数々だった。そして、それぞれに歌のうまい情感あふれるシンガーたちが熱いソウルを歌たったことだ。モータウンのヒットの数々も、フィラデルフィア・ソウルのヒットの数々もその時代の黒人たちだけでなく、世界中の人々の人生のサウンドトラックとなり、賛歌となったのだった。

まさに、白人、黒人、黄色人を問わず、人類共通の魂(ソウル)を揺さぶることができたのだ。
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