佐竹雅昭  生涯一空手家 永遠の空手バカ
2017年8月16日 更新

佐竹雅昭 生涯一空手家 永遠の空手バカ

あくまで最強の男を目指し、「闘志天翔」というテーマと、「1位.夢、2位.健康、3位.お金」という人生価値観を実践し続ける男。 空手を武器に総合格闘技のリングにも立った空手バカ一代男は、90年代の格闘技ブームの立役者となった。 批判されることもあるけど、ほんとうに強いし、ほんとうにナイスガイ。 間違いなく格闘技ヒーローである。

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K-1 Classics: Sam Greco vs. Masaaki Satake

1995年3月3日、拳獣:サム・グレコにKO負け。
このときダウンしてからの記憶を失い、気がつけば車の中にいた。
周囲には
「大丈夫、大丈夫」
といっていたが、その様子は全然大丈夫ではなかった。
深夜、病院に行き、検査を受け、いったん東京に戻り、日大病院で再び検査を受けると、脳の海馬がダメージを受けて血管が細くなっていることがわかった。
医者はいった。
「このままでは、その若さでアルツハイマーになりますよ」
このことは石井館長に報告されたが、
「人にいうなよ」
とかん口令が出ただけで、試合はドンドン組まれていった。
しかし肉体的にはタフで打たれ強い佐竹雅昭が、頭を打たれるとすぐに倒れ始めた。
佐竹雅昭は、試合は決まると、大阪の正道会館の宿泊施設に寝泊まりし、自分で洗濯などをしながら、朝は淀川沿いを走り、午後からはジムワーク、夜はウエイトトレーニングとマッサージ。
そんな生活を続けた。
そして試合前には、頭のこともあるので、何があってもいいように自分の部屋や仕事場を掃除し身辺を清めた。

K-1 `95

 (1893834)

1995年、K-1GP開幕戦で、総合格闘家:キモと対戦。
試合前、相手の呪いのパフォーマンスに十字を切って対抗した。
そして2R 2:27、左ミドルキックでTKOした。
ただ佐竹はこの試合のことも覚えていない。
キモの投げ(反則)で頭を打ったショックで前後の記憶を失った。
 (1893840)

Jérôme Le Banner vs Masaaki Satake - 04/05/1995

1995年5月4日、K-1GP準決勝でジェロム・レ・バンナと対戦。
3R、左フックでKOされた。
この後、佐竹雅昭は少しの間、リングから消えた。
(復帰は1996年10月18日)

テレビで佐竹をみない日はない

マンガ:となりの格闘王

マンガ:となりの格闘王

休養生活に入った佐竹雅昭は、積極的にメディアで活動、テレビ番組に出てラジオで喋った。
テレビで
「こんにちは、あき竹城です」
といってウケたら
次は
「なつ竹城です」
「ふゆ竹城です」
でスベった。
強い人が強そうに振る舞うのは当たり前。
しかし佐竹雅昭は、アニメ好き、お笑い好き、AV好き(東スポで「AVヌケる10本」を連載)を公開し、逆に魅力が倍増し、ファンを獲得した。
「薄暗い道場の片隅で得体の知れない何者かが何か危険なことをしている」
そんな空手の暗いイメージを、明るく楽しい佐竹雅昭は一掃した。

34「おかんとマー君がゆく」松本人志 浜田雅功 志村けん 谷村新司 佐竹雅昭 中島常幸 内村光良 南原清隆

佐竹雅昭【板割漫才】きたろう

K-1 `96

 (1893877)

1996年10月18日、K-1 STAR WARSで約1年半ぶりに試合復帰。
(前戦は、1995年5月4日のジェロム・レ・バンナ戦)
相手はアンディ・フグ。
フルラウンド戦ったものの、消極的な試合姿勢で判定負け。

K-1 `97

 (1893850)

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