「追憶」と「スター誕生」、どちらの映画にも主演し主題歌を歌っているバーブラ・ストライザンド
2017年1月30日 更新

「追憶」と「スター誕生」、どちらの映画にも主演し主題歌を歌っているバーブラ・ストライザンド

永遠の名曲と言っても過言ではない「追憶」と「スター誕生 愛のテーマ」。共に全世界で大ヒットした映画の主題歌です。そう、バーブラ・ストライザンドはどちらの曲も歌い、尚且つ主役も演じ、歌、演技共に高い評価を得ているのです。

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Barbra Streisand

バーブラ・ストライサンド

バーブラ・ストライサンド

本名:Barbara Joan Streisand
生年月日:1942年4月24日
出生地:ニューヨーク
職業:歌手、女優、作曲家、映画プロデューサー、映画監督
ミュージシャンと俳優というふたつの顔を持つバーブラ・ストライサンドを一言で語るのは非常に難しい。ミュージシャンとして現在までに60枚を超える数のアルバムをリリースしており、その販売枚数は天文学的と言ってもよいほどです。
既に1970年代の終わりには、アメリカにおいてバーブラ・ストライザンドよりセールスが良かったのはエルヴィス・プレスリーとビートルズだけだったということからその凄さがわかりますね。

一方、女優としてのバーブラ・ストライザンドの実績もこれまた素晴らしく、アカデミー賞は主演女優賞と歌曲賞の2度受賞しているのをはじめとして、複数のエミー賞、グラミー賞、ゴールデングローブ賞、それからトニー賞と演劇に関して賞と名の付くものは片っ端から取りまくっています。

もっとも映画に関しては女優だけではなく、プロデューサー、監督、脚本もこなしており、主演・脚本・製作、そして主題歌を担当した映画「サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方」はアカデミー賞の作品賞にノミネートされたほどです。
女優というよりも映画人といったほうがよさそうですね。

ミュージシャンとしてのバーブラ。映画人としてのストライザンド。甲乙つけがたいとは正にこのことですね。

それを証明するかのように、映画で彼女が主演し主題歌を歌ったものがずば抜けて素晴らしいのです。セールス的にも映画、レコード共に全世界で大ヒットを記録した「追憶」と「スター誕生」がそれに当たります。

それでは取りまとめつつ、ご紹介します。

The Way We Were

先ずご紹介するのが、1973年のアメリカ映画「追憶」です。監督は名匠シドニー・ポラック。主演はバーブラ・ストライサンドとロバート・レッドフォードで切ない恋人を演じています。

【物語】
1937年、大学の創作クラスで出会った左翼思想に傾倒するケイティー(ストライサンド)と政治的主義にとらわれない考えを持つハベル(レッドフォード)。信条が正反対の二人は卒業後それぞれの道を進むことになりますが、その後の偶然の出会い、結婚、そして別れと20年にわたる愛の変遷を激動の時代を背景に描いています。
最後にまた再びそれぞれの道を歩む姿が切なくも感動的です。

映画史に残る名作と断言できる素晴らしい作品です。そしてこの映画を盛り上げているのがバーブラ・ストライザンドが歌う主題歌というわけです。
追憶

追憶

1973年 アメリカ映画
この作品はバーバラ・ストライサンドとロバート・レッドフォードの二人の出会いと心情、プライドを丁寧に描いているところが、私も含めて当時の若者の心を打ったのかもしれない。
なので、今のラブストーリーは男女の恋愛以外の描写が希薄なため、どうも軽く見えてしまう。
主人公二人の破局もハリウッドを襲った赤狩りを背景にすれ違う男女の信念と相手を思いやる心が原因になっているだけに、ラストの抱擁と主題歌(アカデミー賞を取っているおなじみの曲 THE WAY WE WERE)の意味が心にしみわたる。
バーバラ・ストライサンドの髪型の変化や彼女のとる行動に女の切ない想いが見え隠れするシドニー・ポラック監督の演出も素晴らしい。

Barbra Streisand - The Way We Were (Movie Version)

追憶
1974年全米第1位を獲得し、ビルボード誌の1974年シングル年間ランキングでも第1位となった名曲「追憶」。同名のアルバムも同年にリリースされこちらも全米1位をはじめとして世界的に大ヒットしました。
追憶

追憶

1974年リリース

【収録曲】
1. 愛
2. 何かがうまく
3. ひとりになって
4. 追憶
5. 恋
6. これからの人生
7. ピカソ・サマー
8. 美しき愛のかけら
9. はじめて知った愛
10. メドレー
「追憶」のアルバム・バージョンもついでにご紹介しておきます。音楽ファンにとっては、こちらの方が馴染みがありますね。バーブラ・ストライザンドの歌の上手さが際立ちます。

The way we were

追憶(アルバム・バージョン)
このアルバムは多彩なジャンルから選曲されています。
アルバムの白眉は、傑作4、5(スティーヴィー・ワンダー/インナーヴィジョンズ)、
そしてアラン&マリリン・バーグマン作詞、ミシェル・ルグラン作曲という巨匠コンビの手による6、7につながるところでしょう。

A Star Is Born Soundtrack

そしてもうひとつご紹介するのが1976年の映画「スター誕生」です。監督はフランク・ピアソン。共演はクリス・クリストファーソンです。
舞台を映画業界から音楽業界に変更していますが、この映画は1937年の映画「スタア誕生」の1954年版に次ぐリメイク映画です。

【物語】
酒と麻薬に溺れてしまった落ち目のロックスター、ノーマン(クリス・クリストファーソン)は、ある日素晴らしい素質と魅力を持ったエスター(バーブラ・ストライザンド)とクラブで出会います。ノーマンはエスターの才能を開花させ、エスターは一躍トップスターへと上り詰めます。
その一方でノーマンは自分のアーチストとしての生命が終わりつつあることを感じていました。そのノーマンがとった行動とは…。
スター誕生

スター誕生

1976年 アメリカ映画
主演のバーブラは何と可愛いことか、初めて見たときは・・ファニーな面白い顔立ちと思いましたが、映画を見ているうちに・・・かわいくてキュートでしかも美人だったと気づきました、そして素晴らしく歌がうまい、いや!歌唱力の圧倒的な良さに圧倒されてしまいます、

肌や髪の毛の色が違っていても、私たち日本人の目から見ても、男と女の愛情に対する感情の行き違いを深く考えさせてくれる素晴らしい映画です

A star is born - Evergreen

スター誕生 愛のテーマ
1976年にリリースされたサウンドトラック「スター誕生」は、映画の大ヒットとも相まって全米1位となります。
シングル・カットされた「スター誕生 愛のテーマ」は全米1位、ビルボード誌の年間チャートでも4位という大ヒットとなりました。
スター誕生

スター誕生

1976年リリース

【収録曲】
1. 俺を見つめているか
2. クイーン・ビー
3. すべてが欲しいの
4. 愛に迷って
5. 悪魔の遊園地
6. スター誕生の愛のテーマ
7. 月に住む女
8. 愛を信じて
9. クリップルド・クロウ
10. フィナーレ
11. スター誕生の愛のテーマ (リプライズ)
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