山崎先生の民俗学
民俗学の山崎敬子先生による、身の回りの事象と民俗学の関わりを解説するコーナー。昔から使っていた何気ない言葉の由来や起源を知ります。
思い出すのは「北斗の拳」のラオウ?ただものではない印象を抱かせる「覇王」その起源とは。
覇王。ミドルエッジ世代ですと、漫画『北斗の拳』(原作:武論尊、作画:原哲夫/集英社)のラオウが頭に浮かぶかも?…と思います。最近では漫画『ONEPIECE』(尾田栄一郎/集英社)の「覇王色」かもしれません。では「覇王」という言葉はいつできたのか?と言われると、案外知らなかったりします。
山崎敬子 | 2,101 view
現代アイドルを民俗芸能目線で見たらこうなった!
日本の芸能史に女性芸能者あり。今も、祭礼を活かしつつ歌舞でファンを魅了する女性たちがいます。「お祭り系」をコンセプトとし、「フェスティバル」「ポジティブ」「アクティブ」な8人ユニット『FES☆TIVE(フェスティブ)』さんです。結成は2013年。結成当時、祭礼をテーマにしたアイドルというのは異色の存在だったそうです。
山崎敬子 | 1,752 view
昭和39年は新潟土産「笹団子」が生まれた年である!
昭和39年は、新潟国体あり、新潟地震あり、東京オリンピックありの、色々な意味でビックな年だったりします。
だがしかし!私は敢えて言いたい!昭和39年は新潟土産「笹団子」が生まれた年でもあると!
山崎敬子 | 1,129 view
【伊達成実】日本人が昔から好きな「戦国武将」、そして彼らの生き様を表現した甲冑。
NHKが1987年(昭和62年)1月4日から12月13日に放送した大河ドラマ「独眼流政宗」を覚えておりますか?主演の渡辺謙さんをはじめ、勝新太郎さんや八千草薫さん、岩下志麻さん・・・俳優陣も恐ろしく豪華でした。多くの日本人は戦国時代が好き。生き抜こうとする彼らの生き様が好き。そんな生き抜く魂を甲冑で表現した武将がいます。伊達成実(だて しげざね 1568年~1646年)です。
山崎敬子 | 3,106 view
アレンジされちゃって獅子だけじゃない?誰もが一度は見たことがある庶民的な芸能「獅子舞」!
今回はおそらく数ある芸能の中で、誰もが一度は見たことがある最も庶民的な芸能を取り上げたく思います。それは・・・「獅子舞」!獅子舞って一言で言えば簡単だけど、アレンジされちゃって獅子(ライオン)だけじゃないのが日本らしいカモです♪
山崎敬子 | 701 view
5月は陰暦では「皐月(さつき)」ですが、なぜ「さつき」と言うのでしょう?
5月ですね。ゴールデンウィークが終わり、なんとなく寂しい月曜日にこのコラムを書いております。ところで5月。陰暦では「皐月(さつき)」と言います。なぜ「さつき」と言うのか?というコネタです。ポイントは「さ」という音にあります。
山崎敬子 | 1,551 view
【ソーメンガブー】「流しソーメン」は知ってても「ソーメンをブン投げるお祭」はご存知ないかも!?
皆様、おそらく「流しソーメン」はご存知だと思います。一度は体験している方も多いかと。時にはソーメン以外も流れてきたりして・・・夏の風物詩のひとつだと思います。が!しかし!今回ご紹介するお祭は、ソーメン(乾麺)をブンなげるお祭。本当にブン投げるんです!
山崎敬子 | 921 view
フンドシ姿での太鼓演奏はフランス生まれ?ピエール・カルダンと和太鼓の意外な関係。
春が来ました。春といえば「ヤマザキ春のパンまつり」です。1981年(昭和56年)から今日まで、期間中に入手できる白いお皿を手に入れようとするファンたちの熱い戦いが日本中で繰り広げられます。ふと思いました。「祭」といえば何を連想するのだろうか?と。
山崎敬子 | 1,389 view
紅白歌合戦の「紅白」、そのルーツには源平合戦あり。
卒業式や入学式の時、ふと壁をみれば紅白の幕。あれなんでしょうね?そういえば紅白饅頭というお祝いお菓子もありますね。あれなんでしょうね?いや、それより、なんで年末「紅白歌合戦」…「紅白」なんでしょうかね?
山崎敬子 | 1,998 view
有名な絵本『泣いた赤鬼』、赤鬼を助けた青鬼はいま何処?
学校教科書にも採用されたことがある有名な絵本『泣いた赤鬼』。浜田廣介さんが書かれた日本の児童文学の代表作です。絵本をご存知の方も多いかと思いましたので、今回はこのお話。赤鬼を助けた青鬼についてです。
山崎敬子 | 6,728 view
「あんぱん」の木村屋が生んだ広告手法と芸能について。
桜がだんだん咲き始めましたね。空気も暖かくなってきた気がします。ああ、ようやく春…。桜といえば、木村屋(銀座木村屋總本店)の「桜あんぱん」を思い出した自分。木村屋のパンが、ある芸能の成長と関わりがある事をご存じでしょうか?
山崎敬子 | 1,038 view
「4月4日」は五節句に由来した新たな記念日です、さて何の日か分かりますか?
ふと気がつけば、3月3日の桃の節句(雛祭り)が終わり、デパートからあっという間に雛人形が消えて、5月5日の端午の節句用の五月人形やら兜の飾り物がデデンと飾られています。年に5回の節句、それに由来した新たな記念日が4月4日に設けられました。
山崎敬子 | 5,188 view
花見シーズンもそろそろ!「桜×宴」スタイルが定着していった過程について。
春到来―。そろそろそんな時期になりました。そして、思いつく「花見」。桜が咲く頃になると、宴会を連想する方も多いのはないでしょうか?今回は、花見について。梅ではなく桜が愛でられる花見スタイルが定着していった過程についてです。
山崎敬子 | 624 view
アナタも泣かされた?子供を泣かせるナマハゲ、その意味は一体何だったのか。
「泣く子はいねが~!」「悪い子はいねが~!」と叫びながら子ども達を泣かしまくる鬼をもてなす行事が秋田県男鹿市にあります。「ナマハゲ」です。実は日本各地には、ナマハゲのような存在がポコポコ存在しています。さらに子供をわざと泣かせる行事は他にもあります。「泣き(笑い)相撲」です。こちらも全国でポコポコ見られる行事です。
山崎敬子 | 2,748 view
卒業式シーズンには「はなむけ」の言葉ですね、そう「鼻向け」の言葉…
2月といえば、バレンタインもあるけれども、学生さんには受験の時期。そしてその先にある「卒業式」。社会人さんも職場での異動や転職などで転機の時期かもしれません。今回は、そういう人生の節目や転機のときに、旅立ちをする相手に対して行う行為についての民俗コネタです。
山崎敬子 | 1,536 view
お笑い芸人は「祝福芸」の伝承者?「漫才(万歳)」のルーツ。
テレビ画面を見ていると、毎日必ず何かしら「お笑い芸人」と呼ばれる方々を目にします。
世間にかなり疎い自分は、芸人さんのお名前は存じ上げないのですが、「お笑い芸人」そして「漫才」の存在だけはわかります。
漫才。この元を今回はたどってみます。「万歳(漫才)」についてです。
山崎敬子 | 1,184 view
相撲と埴輪、実は祖先が同じ!?1500年以上続くという相撲、その原型は。
現在の大相撲の姿はいつからのものかご存知でしょうか?
単純にいうと、江戸時代の「勧進相撲」が今の相撲の原型です。寺社修理のための資金集めのために相撲を行った「勧進相撲」が、職業としての力士・大相撲の原型となりました。
山崎敬子 | 2,036 view
お酒を使って鬼退治!?全国各地で造られている「鬼ころし」の由来とは。
私はコンビニで、チョイチョイ「鬼ころし」というお酒の紙パックを見かけます。ネット情報によれば全国に「鬼ころし」の名が付く日本酒は100近くあるそうです。「鬼を殺すような」ということで、ちょっと目線を民俗学ジャンルに向けてみますと、確かに鬼退治でお酒が使われた例があります。
山崎敬子 | 5,102 view
種のサイクルを表す「春夏秋冬」は、私たちがいかに農作とともに人生を歩んできたか、が分かる言葉。
2017年になり、新たな1年が始まりました。ところで1年の四季を「春夏秋冬」と言いますが、この由来を気にしたことはありますか?これ、種のサイクルなんです。「春夏秋冬」は私たちがいかに農作とともに人生を歩んできたか、が分かる言葉だったりもするのです。
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子供の頃は正月一番の楽しみといえば「お年玉」、ところでお年玉の「玉」って何を意味する?
2017年が始まりました。日本らしい行事として、お節料理や初詣…色々思いつくと思いますが、ここでは「お年玉」を取り上げたく思います。子供の頃は正月一番の楽しみといえばお年玉でしたが、お年玉の「玉」って何を意味するのか、というお話です。
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お正月の風景といえば鏡餅、新年や祭礼でお餅を食べる理由と「鏡」が示すモノとは。
クリスマスが終わり、世間は一気に「年越し」モードに。
12月31日は「大晦日」。テレビや格闘技などを見たり、家族でお蕎麦を食べたり…それぞれの年越しをされることと思います。蕎麦以外にも、正月のために鏡餅を用意する方も多いかと思いますので、今回は「鏡餅」の由来について。
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居酒屋でも食卓でも愛され続ける料理、きんぴらごぼうの「きんぴら」とは何のこと?
2016年も残すところあとわずか。寒い冬は根菜類の料理が増える気がしたので、今回はそのコネタ。きんぴらごぼう。居酒屋でも食卓でも愛される料理の一つだと思います。これも実は芸能由来なんですヨ。
山崎敬子 | 1,654 view
「芝居」の由来は”芝に居る”?単語の由来となった祭は12月中旬、奈良で行われています。
皆様、「芝居」という言葉は聞いたことあると思います。「舞台」ではなく「芝居」。演劇が好きな方でも、そうでもない方でも、耳にしたことはある単語でしょう。この単語の由来となった祭が12月中旬に、奈良で行われます。それが12月の奈良最大の祭礼「春日若宮おん祭」です。
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日本を代表するお祭りのひとつ「阿波踊り」(徳島)に流れる民謡、実は九州・熊本産なんです。
私の勉強領域は「民俗芸能」。簡単に言えば「お祭」である。で、ふと思った。皆さんが思い浮かべる「お祭」って何だろう?と。
色々あると思うけど、多分、コレは絶対ランクインする気がした。それは「阿波踊り」!今回はその阿波踊りの、踊りではなく曲(民謡『よしこの』)のお話。これ、阿波原産に非ず。実は、そのルーツは、九州・熊本である。
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”空回り”の意で用いる「独り相撲」はホントに存在、今風に言えば「一人エア相撲」?
「独り相撲」という言葉を時々耳にすること、ありませんか?相手や周囲の事情や結果を考えずにひとりで意気込むことを意味し、「独り相撲をとる」と言ったりします。相撲は2人でとるものですものね・・・。1人で出来る訳がないですよね・・・。と、思いきや、実はあるのですよ。独り(一人)相撲。
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「人形=ヒトガタ」?その由来はケガレを祓うアイテムにありました。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが企画したハロウィーン期間限定アトラクション『祟 TATARI ~生き人形の呪い~』が話題になっていましたが、人形は古来「ヒトガタ」と発音し、ケガレを祓うアイテムでした。
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幅広い世代で日常的に使用される言葉「ヤバい」の、なかなかヤバい語源をご紹介。
幅広い世代に使われている言葉「ヤバい」。ちょっと具合がわるい状況の時などに使われていた言葉から、転じて若者が「いい」「美味しい」などをとりあえず「ヤバーい!」、という使われ方もあるようですが、そんな言葉が生まれた由来についてご説明します。
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悔しい時に踏む「地団太」、相撲取りが踏む「四股」。一体何を踏んでいるのでしょうか?
実際にしたことあるかな?というのはさておき、悔しい時に踏むとされる地団太。そして相撲取りが踏む四股。このような「地面を踏む」しぐさには、信仰的な意味合いがある時もあります。今日はそのお話を書かせていただきます。
山崎敬子 | 3,207 view
”ふんふんふ~ん 黒豆よ♪”奈良の鹿にも由来アリ、なんと遠く茨城からやってきた?
当たり前のように存在しているものほど、「そういえば、何故ココに居るのだろう?」と考えた時、すぐにはわからないものだったりする。例えば、奈良の鹿。実は、茨城県が誇る常陸国一宮・鹿島神宮からやってきたと言われる鹿の末裔である。
山崎敬子 | 1,396 view
桜は桜では?日本人がもっとも愛する花の一つ「桜(サクラ)」という単語の由来
民俗学を勉強していると、普段当たり前のように使っている単語の由来に触れることがある。今回はそんな「単語」について。
例えば「桜」。春になれば桜を愛でながら花見をする方もいらっしゃるだろう。
山崎敬子 | 3,934 view